うつ病治療の中に「認知行動療法」と呼ばれる治療法があります。
「認知行動療法」とは、この人の物事の捉え方や行動を変えていくことで、苦しい気持ちを軽減していく心理療法です。
今回は、この治療法について調べて見ます。
目次
認知行動療法とは
まず言葉ですが「認知」とは物事の捉え方のことです。物事の捉え方は人それぞれです。
同じ状況であっても、AさんとBさんでは捉え方がが違ってきます。
ものの捉え方がひとそれぞれなことが悪いことではありません。この違いが「個性」や「性格」となります。
しかし、この捉え方の違いで過剰に落ち込んでしまったり、過剰に不安を感じてしまう方がいます。また、うつ病などになると物事の捉え方がネガティブになりやすく、これも辛いことになります。
同じ境遇でもある人は大したこととないと感じても、別のある人に取ってはとても不安の原因になってしまったりしてしまいます。
ひとそれぞれの物事の捉え方のクセを、心理カウンセラーと会話することで発見し、楽になる物事の捉え方に変えていくことがこの治療も目標になります。
その修正したことを生活の中でも活かし実践していき、その中で更に修正をしていくこととなります。
メリット
認知行動療法にはどんなメリットがあるのでしょうか。
薬の服用と同じ効果が期待できる
この治療法は、きちんとした環境で治療を行えば、抗うつ剤等と同様な効果を期待できます。さらに、薬の服用と組み合わせて治療を行うことで、回復確率を高めることも可能となります。
再発予防効果
この治療法は、認知の修正を目的とし良くない影響がある認知に修正をしていきます。きちんと修正できた時には、その修正が治療を終了しても有効となります。
薬物療法とちがうところは、治療を終了してもその修正の効果は続きますので、再発予防効果が高いという点です。
デメリット
効果が出るのに時間がかかる
デメリットは即効性にかけるところです。他の心理療法と同様で、明日からすぐ効果が出るものではありません。薬物療法でも通常1〜2週間または1ヶ月ほどかけて効果が出てくることが多いです。
認知行動療法ではそれよりも効果が出るには時間がかかります。
長年培ってきた今までの物事の捉え方をそう簡単には修正することはできないと思います。すぐ修正できてしまったらそれは疑いを持たれてしまうでしょう。
最低でも3ヶ月程度の時間は必要なこと、更にそれ以上ですがゆっくり時間をかけて治療を行っていきます。
金銭的な問題
どうしても長期間の診察が必要となりますので、治療費用がかさんでしまうことが考えられます。
医師が行う認知療法では保険対処となりますが、「臨床心理士」が行う治療では保険対象外となってしまうため、治療費がかさんでしまいます。
薬物療法のように普及していない
現在は第う普及してきておりますが、まだ薬物療法に比べると普及率は低く、どこの病院でも受診できるというわけにはいきません。
近所にいい病院があればいいですが、ない場合には、遠出しなければならないかもしれません。
まとめ
認知行動療法は、治療がうまくいき物事の捉え方の修正が出来れば、その後再発の可能性も抑えられる方法で、薬物療法とは違ったメリットがある治療法だとわかりました。
ただし、どこでも受けられるわけだはなくまた費用面でも大変なことも解りました。
自分の置かれている環境や立地条件などに合わせて、上手に治療していくことが必要なようです。
少しでも参考になればと思います。